訪問介護事業所の生産性向上~タイムスタディ調査アプリを作るには!?

2024年度の介護報酬改定は、介護事業所の運営に新たな、そして明確な指針を打ち出しました。その核心にあるのが「生産性向上」というキーワードです。これは単なる努力目標ではなく、事業所が未来へ存続していくための必須要件として、制度そのものに組み込まれたと言えるでしょう。

今回の改定では、短期入所系サービス、居住系サービス、多機能系サービス、施設系サービスについて『生産性向上推進体制加算』が新設されたほか、事業所内に『利用者の安全並びに介護サービスの質の確保及び職員の負担軽減に資する方策を検討するための委員会』の設置が義務付けられました(2027年までの経過措置あり)。これらの要件を満たすためには、ICT機器や介護ロボットの導入といったハード面の整備だけでなく、より本質的な取り組みが求められています。
これらのサービス類型だけではなく、処遇改善加算の職場環境等要件において、「生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組」の中の『⑱現場の課題の見える化(課題の抽出、課題の構造化、業務時間調査の実施等)を実施している』があり、「生産性向上」はもはや必須の要件となっています。その前提となるものは。。。

それは、「データに基づき、業務改善の成果を証明すること」です。

これまで「なんとなく忙しい」「移動に時間がかかっている気がする」といった、現場の肌感覚や経験則に頼っていた部分を、客観的なデータで「見える化」しなくてはなりません。厚生労働省が示すガイドラインにおいても、「業務時間調査の実施」は課題を抽出するための第一歩として挙げられています。

「どの業務に、どれだけの時間がかかっているのか?」
「介護職員がケアに集中できる時間は、1日のうち何割を占めているのか?」
「記録や申し送りといった間接業務の負担は、具体的にどれくらいなのか?」

これらの問いに正確な数字で答え、改善策を打ち立て、その効果を再びデータで測定する。このPDCAサイクルを回すことこそが、新しい時代の介護事業所運営のスタンダードです。
しかし、いざ「業務時間を調査しよう」と思っても、ストップウォッチと紙を使った従来の方法では、集計に多大な手間がかかり、かえって現場の負担を増やしかねません。
本コラムでは、この「データに基づく生産性向上」の第一歩を、スムーズかつ効率的に踏み出すためのツールとして、訪問介護事業所の業務に特化したタイムスタディの方法論を考察してみます。

ここでもAIに相談してみましょう。昨今のAIは異次元の進化を遂げています。これを使わない手はありません。GoogleGeminiにプロンプトを”ぶち込みます”


プロンプト

訪問介護事業所におけるタイムスタディアプリを作ってみてください。参考としてハカルトなど既存のソフトを参考にしてください。ただし項目は訪問介護事業所に特化し、訪問介護事業所の管理者やサービス提供責任者向けの項目を含んでください。あくまでもデモなので、フロントエンドでデスクトップで使用感が分かるように作ってください。加えて、捕捉として、バックエンドで実際に使うためには、という解説も加えてください。

デコード

はい、承知いたしました。訪問介護事業所向けのタイムスタディアプリのデモを作成します。
事業所の管理者やサービス提供責任者(サ責)が、スタッフ一人ひとりの業務内容を可視化し、生産性向上や業務改善に繋げることを目的としたツールです。既存のソフト「ハカルト」などを参考にしつつ、訪問介護の現場に特化した項目を盛り込んでいます。
以下に、デスクトップでの使用感を体験できるフロントエンドのデモと、実際に運用するためのバックエンドに関する解説を記載します。


このデモは、HTML、CSS、JavaScriptのみで動作します。実際のデータ保存は行われませんが、ブラウザ上で操作感を確認できます。

📝 デモの操作方法

  1. スタッフ選択: 右上のプルダウンから分析したいスタッフを選択します。(デモ機能)
  2. タイマースタート: 「全体タイマースタート」ボタンを押すと、計測が開始されます。
  3. 業務選択: 現在行っている業務内容のボタン(例:「身体介護」「移動」「記録・申し送り」など)をクリックします。クリックした時点から、その業務の時間が記録され始めます。
  4. 業務の切り替え: 別の業務に移る際は、その業務のボタンをクリックするだけです。自動的に前の業務が終了し、新しい業務の記録が開始されます。
  5. タイマーストップ: 「全体タイマーストップ」ボタンを押すと、すべての計測が終了します。
  6. リセット: 「リセット」ボタンで全ての記録を消去します。
  7. 結果の確認: 業務ログと円グラフで、どの業務にどれくらいの時間を使ったかがリアルタイムで表示されます。

💻 デモコード

以下のコードをコピーして、index.htmlという名前のファイルとして保存し、ウェブブラウザで開いてください。


⚙️ 実運用に向けたバックエンドの解説

上記のデモは、ブラウザを閉じるとデータが消えてしまう「見た目だけ」のものです。実際にチームで利用し、データを蓄積・分析するためには、サーバーサイド(バックエンド)の構築が不可欠です。

役割: 全てのタイムスタディデータを永続的に保存する場所です。

  • 主なテーブル構成例:
    • users テーブル: スタッフの情報(ID, 名前, 役職など)。
    • activities テーブル: 業務記録(ID, user_id, task_name, start_time, end_time, duration)。これがタイムスタディの心臓部です。
    • clients テーブル: どの利用者のケアだったかを紐付ける場合(ID, client_nameなど)。
  • 選択肢:
    • SQLデータベース (例: PostgreSQL, MySQL): 構造がしっかりしており、リレーショナルなデータ(利用者と活動の紐付けなど)の管理に適しています。一般的に第一候補となります。
    • NoSQLデータベース (例: MongoDB): 柔軟なデータ構造を持ちますが、今回の用途ではSQLの方が管理しやすいでしょう。

役割: フロントエンド(ブラウザ)からの要求を受け取り、データベースとやり取りをして、結果をフロントエンドに返す司令塔です。

  • 主な機能:
    • データ保存: フロントエンドから送られてきた活動ログ(「田中さんが、10:05から10:30まで身体介護を実施」)を解釈し、DBのactivitiesテーブルに書き込みます。
    • データ集計・分析: 「Aさんの今月の全業務時間のうち、移動時間が占める割合」といった複雑な集計を行います。フロントエンドで全データを扱うのは非効率なため、サーバー側で計算し、結果だけを返します。
    • ユーザー認証・認可: ログイン機能を提供し、「管理者だけが全スタッフのデータを見られる」といった権限管理を行います。
  • 技術選択肢: Node.js (Express), Python (Django, Flask), Ruby (Rails), Go など。

役割: フロントエンドとバックエンドが通信するための「窓口」であり、「ルール」です。

  • APIの例 (RESTful API):
    • POST /api/activities: 新しい活動記録をサーバーに送信(保存)する。
    • GET /api/activities?staff_id=1&date=2025-08-12: 特定のスタッフの、特定の日付の活動記録を全て取得する。
    • GET /api/summary?term=monthly&staff_id=1: 特定スタッフの月次サマリーを要求する。バックエンドはDBからデータを集計して結果を返す。

役割: 不正なアクセスを防ぎ、データを安全に保ちます。

  • 認証 (Authentication): ログインID/パスワードで「誰が」使っているかを特定します。JWT (JSON Web Token) などの技術がよく使われます。
  • 認可 (Authorization): ログインしたユーザーの役割(管理者、一般スタッフなど)に応じて、「何ができるか」を制御します。
  1. 記録開始: スタッフがブラウザで業務ボタンをクリック。
  2. データ送信: 業務が終了(または切り替わった)タイミングで、フロントエンドのJavaScriptが活動記録(誰が、何を、いつからいつまで)をまとめ、API経由でバックエンドに送信する (POST /api/activities)。
  3. データ保存: バックエンドは受け取ったデータを検証し、データベースに保存する。
  4. データ表示: 管理者が分析ページを開く。
  5. データ要求: フロントエンドが「今月の全スタッフのサマリーをください」とAPI経由でバックエンドに要求する (GET /api/summary?term=monthly)。
  6. 集計と返却: バックエンドがDBから必要なデータを取得・集計し、整形した結果(JSON形式など)をフロントエンドに返す。
  7. グラフ描画: フロントエンドは受け取った集計結果を元に、グラフや表を描画する。

このように、バックエンドを構築することで、複数人での利用、データの恒久的な蓄積、そして高度な分析が可能となり、単なるタイマーから強力な業務改善ツールへと進化します。


バイブコーディング、すごいですね!!!
AIがここまで進化してくると、生産性向上とか業務効率化はほとんど意味のない「問い」になってきますね。生産性向上は今や「やる」か「やらないか」の二択でしかないと思います。

そうしましたら、明日の記事で、訪問介護事業所向けタイムスタディアプリのデモを載せます。実際に使う場合は、バックエンドの設計と設置が必須になりますので形だけではありますが、イメージはつかめるかと思います。。。


コメント