仮に介護職の賃上げが実現したら人材不足は解消されるのか?

深刻な人材不足が叫ばれている介護業界。もちろん、人材不足は介護業界に限ったことではなく、どの業界においても言えることです。

国もこの事態に対処するため、様々な施策を生み出しています。処遇改善加算などによる賃上げの実現や介護の仕事の悪いイメージを払拭する施策など、できる限りのことをしようとはしています。しかしながら、それだけに甘んじていて良いのでしょうか?

別の業界の話にはなりますが、最近の報道では例えば、大手住宅メーカーの大和ハウス工業は、4月から新卒の初任給を10万円引き上げ、社員の賃金を年収ベースで平均10%引き上げることを決めました。
介護業界でもSOMPOケア株式会社は以前から人的資本投資を積極的に行っていますが、介護職の社会的地位をさらに高めていくことで介護業界全体の発展に貢献するため、介護職の平均賃金を全産業平均水準まで引き上げることを目指すとしています。

一方、ネットを見わたしてみると、ブラックな介護施設の様子を投稿している記事や動画も少なくないのが現状です。もちろん、利用者や職員の賃上げや働く環境の改善に注力している法人や施設、事業所も少なくないと思います。

報道でも、さまざな企業の不祥事が報じられていますが、介護業界も同じで、改善が望めない『ブラック』な法人は淘汰されるべきだとも言えます。逆に、『ホワイト』な法人はもっともっと積極的に施設・事業所の良さをアピールしてゆく必要があるのではないでしょうか。

私たちの収入の多くは利用者の負担や保険料、40歳以上の方の保険料、税金などの公費から多くがまかなわれています。自分たちも、ただただ介護報酬の増額を主張するだけではなく、自らを改革し魅力を高めてゆく必要があるのだと思います。私たちのお給料は、みんなの大切な税金や保険料なのですから。自らの『努力』とセットは、当たり前だと思うのです。

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