訪問介護事業所で「処遇改善加算」と「特定事業所加算」を取得するための研修・会議の年間計画

訪問介護事業所で、職員の給与を上げ、経営基盤の安定・強化をするためには可能な限り各種の加算や補助金・支援金を取得・活用しなけらばなりません。介護事業の運営は法定ビジネスなので、決められた基準を守らないと保険料や税金、利用者負担からなる介護報酬を受け取ることができなくなるため、法律や制度に精通していなければできない事業なのも事実です。

訪問介護事業所においては、『処遇改善加算』と『特定事業所加算』が該当します。
『処遇改善加算』は、介護業務に直接従事する職員の待遇改善を目的とした制度で、介護職員の賃金改善や職場環境の整備を支援するため加算になります。
一方『特定事業所間加算』は、質の高い人材を揃え質の高いサービスを提供し、介護度の高い利用者にサービスを提供している事業所を評価するため加算になります。

『研修』一つとっても、年間を通じて計画的に進めなければなりません。基本報酬を受け取るために介護職員に対して実施しなければならない必須となる研修が『法定研修』です。テーマが決められているため、毎年同じテーマで研修を実施しなければならないのですが、逆に捉えると、知識や技術を常にアップデートしてゆかなければならない時代性を象徴する研修になります。毎年同じテーマ縛りが逆に企画者としては面白さを感じるところでもあります。(以下の表は、訪問介護に関する内容を中心にまとめています)

令和3年度改正(令和6年度改正含む)から法定研修に加えて基本報酬を得るために必要になった研修等に、以下のものがあります。基本報酬を受けるために必須です。

加算を取得する場合の研修は、基本報酬に含まれる『法定研修』に加えて、特定事業所加算で求められる『個別研修』と、処遇改善加算で求められる『キャリアパス要件Ⅱ』の研修の実施が必要になります。ただ単に実施すれば良いというわけではなく、趣旨に沿った年間計画を立てて、実施後は評価をする必要があります。それらは全て記録として残さなければなりません。

また、『特定事業所加算』においては月に1回以上、サービス提供責任者が主催し全職員が参加する『会議』の実施が必要になります。会議の内容の詳細は定められてはいませんが、加算の趣旨に従ってテーマ自体に縛りがあります。

一方、『処遇改善加算』では、介護職員に対して計画そのものの周知が必要になります。

加えて、処遇改善加算を取得するためには『職場環境等要件』を満たさなければならず、それらの計画や実施、周知等も必要になります。以下はその一例です。職場環境等要件は、選択した項目の具体的な取り組み内容を、ホームページ等で公表(見える化)しなければなりません。

以上ですが、そもそも事業所運営において、各種の周知や研修・訓練をするためには委員会を開催して検討しなければなりません。開催間隔も決められています。

さらに加算取得のためではなく、労働安全衛生法の改正に連動して、整備や実施が必要となる項目も多々あります。熱中症対策は労働環境により、取り組みが必須となる場合があります。また、ストレスチェックの実施は現在、50人以上の事業場となっていますが、最長2028年5月までに50人未満の事業場でも義務化されますので準備を進めてゆく必要があります。

ストレスチェックの実施は経過措置がありますが全事業所対象で義務化になりますので、準備を進めてゆく必要があります。手探りの部分もあると思いますので、可能な限り試験的にでも実施してゆましょう。

また、周知のための事業所内委員会の開催だけではなく、事業所運営において加算取得に際して必須となる検討主体の設置例を以下にまとめました。

上記の研修や会議、委員会等の開催は一例ですが、これらを計画的に計画年度を通じて実施することが必須となります。まとめられるものは一体的に実施して、計画的に実施することが重要です。前年度末までに年間計画を作って、当該年度当初からスムーズに実施してゆけるよう整えておく必要があります。
定例の『会議』は、もともと特定事業所加算で求められる要件の一つなのですが、月1回以上必ず開催するのであれば、他の要件を満たす場として積極的に活用しましょう。逆に言えば、各種の運営基準や要件を満たそうとすれば自ずと特定事業所加算の会議要件も満たせてしまうことになります。←コレ重要です
できるだけ効率よく、重複や無駄を省いて、いかにサクサク実施してゆくのか、エンジニア志向の職員にはたまらなく面白い業界ですね💦
直接支援も事務作業も、楽しすぎる介護業界の『今』です。。。
下記のフォーマットはあくまでも一例です。各種の研修や会議、委員会の開催等を表にしてまとめてゆきます。過不足なく年間を通じて未実施になる項目が無いようにしないといけません。記録は、一体的に開催したとしても要件ごとに趣旨が異なりますので、別々に残しておきましょう。(未実施の項目があった場合、要件を満たさなかったとして返還が生じる可能性があります。)
年間スケジュールは、以下のような感じで、皆でワイワイ話し合って楽しみながら作ってゆきましょう‼

■研修の年間スケジュール(表中の職位は例です)

■会議の年間スケジュール(表中のテーマは例です)

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