
訪問介護や訪問系障害福祉サービスの事業運営では、守らないといけない様々な運営基準があります。加算を取っている場合がは、さらに要件が加わります。サービス提供責任者にとっても、働く職員にとっても、法的にもこれらの必須事項に伴う負担感を減らすためには、デジタルの活用が唯一の選択項~つまりは必須事項になります。今回の記事では、WordPressを使った解決策を考えてみました。

訪問介護と訪問系障害福祉サービス事業所で、研修や伝達事項、申し送り事項、各種連絡などヘルパー向けと、各種のお知らせや請求書、領収書、更新計画書、受給者証のアップロードなど、利用者と事業所を橋渡しする利用者向けの2つのサブサイトを統合したウェブサイトを作りたいと思っています。トップページ(ホームページ)にヘルパー向けサブサイトと利用者向けのサブサイトへのリンクボタンがあり、それぞれのサイトに飛ぶと投稿ページにいろいろお知らせ事項などを都度つど載せていきたいと思います。利用者はヘルパー向けの記事は閲覧できず、ヘルパーは利用者の記事を閲覧できないような仕様にしたいです。これをWordPressで作ろうと思っています。WordPressで作る際に、お勧めのテーマや、各ページの作り方などの案を教えてください。
訪問介護・障害福祉サービスの現場で、情報共有をデジタル化するのは非常に素晴らしい試みですね。ヘルパー向けと利用者向けで情報を完全に切り分ける構成は、セキュリティと利便性の両立が鍵となります。
WordPressでこれを構築する場合、「ユーザー権限(会員管理)による閲覧制限」を軸にするのが最もスマートです。
以下に、おすすめの構成案と具体的な作り方をまとめました。
1. 全体構造の設計案
1つのドメイン(サイト)の中で、ログインしたユーザーの権限に応じて表示内容を変える「会員制サイト」の仕組みを使います。
- トップページ: 全員が見られるページ。「ヘルパーの方はこちら」「利用者・ご家族の方はこちら」の2つの大きなボタンを設置。
- ヘルパー専用エリア: 権限を持つユーザー(ヘルパー)のみ閲覧・投稿可能。
- 利用者専用エリア: 権限を持つユーザー(利用者)のみ閲覧可能。さらに、請求書などは「その本人」だけが見える仕組みが必要。
2. おすすめのテーマとプラグイン
おすすめテーマ
- SWELL(有料): 国内人気No.1で、初心者でも直感的にデザインが作れます。ボタン設置やレイアウトが非常に楽です。
- Lightning(無料版あり): ビジネスサイト向け。拡張性が高く、福祉系事業所での採用事例も多いです。
必須プラグイン
- WP-Members Membership Plugin: 会員制機能。ページごとに「ログインが必要か」「どの権限なら見れるか」を制御できます。
- User Role Editor: 「ヘルパー」と「利用者」という新しいユーザー権限(ロール)を作成するために使います。
- Customer Area: 利用者ごとの個別ファイル(請求書・計画書)のやり取りに最適です。
- Contact Form 7 + Drag and Drop Multiple File Upload: 利用者が受給者証などをアップロードして送るフォーム用。
3. 具体的な作り方のステップ
ステップ1:ユーザー権限の設定
User Role Editor を使い、以下の権限を追加します。
- Helper(ヘルパー): 内部連絡や研修記事の閲覧権限。
- Client(利用者): お知らせや自分の書類の閲覧権限。
ステップ2:投稿のカテゴリー分け
WordPressの「カテゴリー」機能を使い、記事を分類します。
- カテゴリーA:ヘルパー向けお知らせ
- カテゴリーB:利用者向けお知らせプラグインの設定で、「カテゴリーAはHelper権限がないと表示しない」という制限をかけます。
ステップ3:トップページの作成
固定ページでトップページを作ります。
- 大きな画像(バナー)ボタンを2つ並べます。
- リンク先をそれぞれ「ヘルパー用トップ」「利用者用トップ」にします。
- ※ログインしていない場合は、ログイン画面へリダイレクト(転送)するように設定すると安全です。
ステップ4:個別書類(請求書・受給者証)の対応
ここが最も重要な部分です。
- 利用者からのアップロード: フォームプラグインを使って「ファイル添付」ができるメールフォームを作成します。
- 事業所からの書類配布:
Customer Areaというプラグインを使うと、「Aさん専用のマイページ」を作ることができ、そこにPDF(請求書や計画書)をアップロードすれば、Aさんだけがダウンロードできるようになります。
4. 運用上の注意点(セキュリティ)
福祉・介護の情報を扱うため、以下の対策は必須です。
- SSL化(https): 通信の暗号化。
- セキュリティプラグイン:
SiteGuard WP PluginなどでログインURLを変更し、不正アクセスを防ぐ。 - バックアップ: 万が一のために
UpdraftPlusなどで定期的にバックアップを取る。 - 個人情報の扱い: 請求書などはファイル名を工夫し、Google検索などにヒットしないよう(noindex設定)にする必要があります。
次のステップへのご提案
まずは「誰が・どのページを見られるようにするか」の整理図(権限マップ)を作成することをお勧めします。
例えば、「ヘルパーさんは投稿(ブログ形式)で研修報告をアップできるようにするか?」といった、投稿側の権限も決めておくとスムーズです。
もしよろしければ、「具体的にどのような書類(PDFなのか、写真なのか)をやり取りする頻度が多いか」を教えていただければ、より最適なプラグインの組み合わせをアドバイスできますがいかがでしょうか?


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